「Armored Trader 2」リプレイ その1

【荒野の脅威】

自家製TRPGの「Armored Trader 2」のテストプレイシナリオの簡単なリプレイです。
リプレイを書くのは初めてなので、読みにくいとは思いますがご容赦ください。

大災厄から30年、世界の人口は5億人と考えられている。生物、化学兵器の乱用から、最後には戦略核まで使用され、世界は全くの変わってしまっていた。僅かに生き残った人々は、大災厄前の100年で築き上げたテクノロジーの文明を失ってしまっていた。

登場人物|

エリック・キャラウェイ(トレーダー)21歳
 キャラウェイ商会のボンボン。今までは親父につき従う形で、何度か交易のたびに出たことがあったが、今回はじめてワインの買い付けをまかされた。
装甲バンに乗っている。ダイヤモンドシティーのトレーダーズ・ギルド正会員。

ランドフォーク(エスコート)
 フリーのエスコートだが、キャラウェイの親父とは組んで今までよく仕事をしていた。今回の仕事では息子のことを頼まれている。大型バイクにのり、拳銃とサブマシンガンで戦う。

ケビン・ベッカー(エスコート)24歳(NPC)
 今回初めて、キャラウェイと仕事をするエスコート。仕事経験はまだまだ少ないが、銃の腕前は一人前。
体格に恵まれた彼はマシンガンが主武装で、普段は大型バイクに乗っているが今回に仕事ではキャラウェイの助手席に乗っている。好奇心旺盛。若いが薄毛。。


「アレ、ガソリン漏れてるな。」
ダイヤモンドシティーから1000キロほど北に行った村で、今や貴重なワインを積み込んだプレイヤー一行は、ダイヤモンドシティーへの帰路で、突然の銃撃を受けた。牽制しつつ辛くも賊から逃げ切ったが、戦闘でガソリンタンクを破損してしまっていた。幸いにも燃料タンクが発火することはなかったが、貴重なガソリンを大量に失ってしまっていた。残りのガソリンでは自分たちのホームであり、この地域一番の街であるダイヤモンドシティーまでは帰りつけない。燃料タンクを応急修理した一行は、襲撃を受けた地点から20キロほど南に下ったテオグランデまでなんとか辿り着いた。

 GM:「テオグランデは、今まで使っていた交易ルートからは少し離れているので、パーテーの誰も来たことのない村です。携帯情報端末で検索した結果分かったことは人口100人ほどの小さな居留地で、少量だが原油を産出する油井がある、それにトレーダーズギルドの出張所も設置されていることだ。
 日干し煉瓦ので作った土塁と、その上に木製の塀が作られている。村の東側、 100メートルほどの離れたところには、原油汲み上げ用と思われる櫓が立っている。村の門には二人の男が立っている。一人の男は腰にガンベルトをつけ、麦わらの帽子を被っている。もう一人の男は手にボウガンを持っている。」

 村の門の手前50メートルほどのところに、装甲バンと大型バイクを止めたキャラウェイとランドフォークはエスコートのケビンを装甲バンに残して、ゆっくり歩いて門に近づいていく。門を守る左の男がボウガンをこちらに向けてくる。

門番(GM):「止まれ!テオグランデに何の用だ?」
ランドフォーク:「道中、盗賊に襲われて難儀している。ガソリンを分けてもらいたい。」
キャラウェイ:「交易商人のキャラウェイです。これがギルドの鑑札です。」
キャラウェイがギルド鑑札を見せると、一行は無事にテオグランデに入ることができた。

 門番の男にトレーダーズギルドの出張所の場所を聞いた一行は、村の広場に装甲バンとバイクを停め、広場に面したギルド出張所に来ていた。

GM:「君達が受付嬢に訪問の理由を説明すると、彼女は一度奥に引っ込み、しばらくすると、赤毛の、しかし頭頂が禿げ上がった小男を連れて戻ってきた。」

村長(GM):「私は一応、このテオグランデの村長をしておる。なんでも難儀されているようですな。」
赤毛の村長はそう言いながら、一行を値踏みするように眺めた。
村長(GM):「ここ、テオグランデは貴重な原油を汲み出している村です。しかし残念ながら原油の精製はここでは行なえませんで、300キロ南のダイヤモンドシティーに精製は任す形になっております。月に2度程ダイヤモンドシティーからトレーダーがやってきて原油を買い上げて行きます。そのときにこの村で必要な、ガソリンなどの燃料やその他の生活用品は手に入れているのですよ。ですから、それほど余分にはガソリンを持っておりません。ですが、実は私どもも困っておることがございまして、あなた方が私どもを助けていただければ、村の備蓄分のガソリンを特別にお分けいたしましょう。どうですかな?」
   頭頂の禿げ上がった村長の話によると、最近このあたりにならず者の一団が姿を見せるようになった。もしかすると一行を襲ったのもこのならず者たちかもしれない。ならず達はビンデル一家を名乗り、テオグランデにやってくる旅人やトレーダーを襲ったししている。前回の原油買付けに来たトレーダーも来るときに襲われて、買い付け資金をうばわれてしまっていた。お陰で、テオグランデは原油を掛売りすることになってしまっていた。こういったことが続くと、原油を売って成り立っているこの村は早々に経済的破綻を迎えかねねない。そこでこの一味の隠れ家を突き止めてほしいというのだ。ビンデル一家は10数名のならず者の集まりで、そのボスは前ボスの未亡人、レディー・ビンデルという40歳手前の鉄火女だという。
 一味の人数に、恐れを感じたエスコートのランドフォークは、ガソリンをなんとか売ってくれないかと交渉するが、それならと、足元を見られ、2500クレジットでなら譲っても良いという。これはダイヤモンドシティーでの標準的なガソリンの価格の5倍にあたる、法外なものだ。一行は残念ながら、2500クレジットの現金は持っていなかった。かくなる上は積み荷のワインを、この村で売ってお金を作るかという算段をするが、僅かに人口100人程度の小村では、ワインの品質に見合った支払いをしてくれるものがいるかどうか怪しい。そもそもワインなどという嗜好品を買ってくれるものが居るのか?そんなことを話し合っていると、赤毛の村長は薄くなった頭頂に汗を光らせながら付け加える。
村長(GM):「何もビンデル一家を退治してほしいとお願いしておるのではありません。ただ、隠れ家の位置を突き止めていただきたいのです。隠れ家さえわかれば、あとは我々で手勢をあつめてなんとか対処できます。」
 それでも、なかなか仕事を請けてない一行にさらに報酬を準備した。
村長(GM)「では、この仕事を請けて、それなりの結果を残してくださったら、このテオグランデから産出する原油の優先買取契約を結びましょう。それも現在の価格の5%引きで。」

GM談:急遽のテストプレイということで、実は実際の原油の価格、精製後のガソリンなどの価格、テオグランデとダイヤモンドシティー間の輸送コスト、それからこの付近の地図、などというArmored Traderには最も大事な要素は、まったく決めていませんでした。それに原油の優先買取権と5%OFFって言う条件は、あまりに大盤振る舞い過ぎたやも知れません。

 結局、ランドフォークに促されてキャラウェイは、依頼を受けることにした。受けるに当たって、ランドフォークから条件が、村長とキャラウェイの両方に出された。村長へは捜索に使う足として、バイクの貸し出し。キャラウェイには、通常の交易の護衛以外の追加の危険な仕事なので、報酬の上積みだ。

実際にビンデル一家の隠れ家を探すのに、今までの襲撃地点などの情報をもとに、キャラウェイの携帯情報端末を検索すると、隠れ家にできそうなところを3箇所ほどピックアップした。(携帯情報端末は今は失われてしまったテクノロジーの遺物で、現在のキャラウェイのそれには、この地域の地理情報のデータベースと変異生物に関するデータベースが搭載されている。インターネットなどの広域ネットワークが存在しない今では、情報端末もたんなる電子辞書程度の役にしか立たない。)

 翌朝、可能性のある3箇所を順に調査するということで、一行はテオグランデをでた。装甲バンは村においておき、全員がバイクでの移動になる。3箇所どの調査地点もバイクなら1時間もかからない距離だ。最初の調査地点に向かう途中。

GM:「君たちは一つ目の捜索地点の廃墟を探して荒野を進んでいる。このあたりは随分砂漠化が進んでいて、バイクでも走りにくい。みんな防塵ゴーグルは持ってるかな?もってるならOK、<知覚>で目標値15だ。」

プレイヤーたちは<知覚>判定に成功し、それに気づいた。
GM:「前方の砂地がすり鉢上に凹んでいるね。すり鉢の直径は10メートルくらいだ。そうしたすり鉢がいくつも並んでいるよ。<生物学>で15だ。」
プレイヤーたちは各員、<生物学>の判定を行う。ランドフォークが成功した。
ランドフォーク:「それは巨大蟻地獄の巣だ!」
ケビン(GM):「巨大蟻地獄!見てみたい」とケビンはバイクを降りて巣の周辺に近づく。すると、足元の砂が巣の中心に向かって崩れだす。
ケビン(GM):「やば!」
DEXの判定に成功したケビンはなんとか後ろに飛び下がって難をのがれた。
そのとき、巣の中心からは人間の胴でも切断できそうなハサミをもった蟻地獄の頭部が顔を覗かせていた。
ケビン(GM):「あれが、ジャイアント・アントライオンか。はじめてみた。」

巨大蟻地獄の巣を避けて、移動を開始した一行は、しばらくして第一の捜索地点の廃墟ちかくまでやってきた。
GM:「1マイルほど先に、それらしい廃墟が見えてきた。」
荒野の真ん中に、昔の村の廃墟がある。おそらく大災厄前の村の廃墟だろう。ほとんどの建物は倒壊し、石やレンガで作られた壁や住居の基礎だけが残っている。そんな感じだ。

ランドフォーク:「様子を見てくるからここで待っててくれ」
廃墟まで1マイルの地点で、バイクから降りたランドフォークは徒歩で村に近づいていく。途中、所々にある岩陰に隠れながら。廃墟まで300メートルくらいの距離まで近づいたランドフォークは、そこでしばらく廃墟の様子を観察することにした。正午の強い日差しが肌を焼き、乾燥した熱風が頬をなでる。小一時間ほど廃墟を観察していたが、特に変化はなかった。ランドフォークは二人の元へ戻る。
ランドフォーク:「あそこに人の気配は無い。昼時だというのに、炊事の煙も立たない。次にいこう。」
キャラウェイ:「村の中は調べなくてもいいのか?」
ランドフォーク:「先に他を当たって、どちらもハズレだったら、帰りにもう一度寄ろう。」
ケビン(GM):「うん。それでいいんじゃないかな。」

 次ぎの捜索地点、(キャラウェイの携帯情報端末の地図情報ではオアシスになっている)はなかなか見つからない。出かけに村長は、そんなオアシスは知らないといっていたし、端末の地図データは大災厄前のものだ、オアシスは環境の変化でとっくにただの砂漠へと替わってしまっているのではないか。そう推論した一行は3番目の捜索地点に向かった。

 やがて、1番目の廃墟と同じような3番目の捜索地点が見えてきた。風はますます強くなっている。廃墟まで1.5キロのところで一行は停止し、最初の廃墟と同じようにランドフォークが先行して、村に近づき様子を伺うことに。
 バイクを潅木の茂みに隠し、ランドフォークは廃墟まで300メートルくらいの岩陰に身を潜める。キャラウェイとケビンは後ろからその様子を伺う。強い風に砂塵が舞い、時折ランドフォークの後姿が見えなくなったりする。
 観察を始めて暫くたった。
GM:「じゃ、キャラウェイは<知覚>で目標値20の判定をしてください。」
そういいながらケビン分の<知覚>判定を行う。結果、キャラウェイが判定に成功した。
GM:「君たちの後方から、エンジン音が聞こえてきたような気がする。強い風の音に消され気味だけれどおそらく複数台のバイクのエンジン音だ。君たちの方に向かってくるようだ。」
キャラウェイ:「バイクの音だ。こっちに向かってくる。隠れよう。」
キャラウェイとケビンは潅木の茂みの中にすばやく隠れる。ケビンは背中のマシンガンを準備し、二脚(バイポッド)で銃身を支え、伏せ撃ちの射撃姿勢でバイクを待ち構える。徐々にエンジン音は近づいてきて、やがて唐突に、砂塵のなかから3台のバイクが姿を見せた。モヒカン頭にスキンヘッドが二人、以下にも悪そうな面構えの男たちだ。3台のバイクはまっすぐ向かってくる。気づかれているのか?それとも隠れ家へ単に帰る途中なのか?
 距離が30メートル切ったところで、ケビンは先頭のバイクに向けてマシンガンを発射した。指きりでバースト射撃で6発。

マシンガンは30メートル以内であれば近距離になるので、基本の命中目標値は15、砂塵で視界が悪いので+4、目標が移動中で+2、待ち構えてゆっくり狙いを定めたのでケビンの<銃器>技能レベルの3を差し引いて、最終的な目標値は18。<銃器>の実効値は15で目標18の命中判定をする。GMが振った2D6の目は9。実効値と合計して24で成功度は6になる。マシンガンは成功度1ごとに余分に1発命中することになるので発射した6発すべてが、先頭のスキンヘッドに命中した。

まったく防具を身につけてなかった男は、文字通り蜂の巣状態で、即死、死体はバイクから弾き飛ばされ、男のバイクは無人のまま暫く走って、砂地で転倒した。

GM:「じゃ、ランドフォークは<知覚>で目標値18をどうぞ。」
この<知覚>判定に成功したランドフォークは、後ろのバイクの音と銃声に気づき、振り返る。仲間の下へ取って返そうかと思案したが、ここへは徒歩でやってきた。後方の仲間との距離は1キロほどある。走って戻ったとしても、数分はかかる。おそらく、戦闘はそれまでに終わるだろう。それよりも、今の銃声を聞いて廃墟の中から、ビンデル一味の仲間が現れる可能もある。ランドフォークは後方を気にしつつも、廃墟の監視を続ける。
 次の戦闘ターン。バイクを乗り捨てたならず者二人は、ハンドガンを抜き、岩陰に隠れながらケビンとキャラウェイの隠れる潅木の茂みに近づこうとする。
 岩陰から飛び出した瞬間。モヒカン男はケビンのマシンガンで蜂の巣になっていた。そして、最後の男も数瞬後には同じ運命とたどっていた。

 同じ頃、ランドフォークの監視する廃墟の村から、バイクのエンジン音が響き渡り、やがて7,8台のバイクに乗ったならず者たちが姿を見せた。こっちに向かってくる。いや、おそらくここはまだ見つかってないだろう。やつらが向かうのはキャラウェイたちの方だ。このままやり過ごすべきか?それとも一撃を加えたほうが?
 そんなことを考えながら、汗ばむ銃把はを握り締めていたランドフォークの眼前に、唐突な光景が現れた。村から出たバイクの一段の前方の砂地が突然崩れ、穴が開き、その中から体長1メートルくらいの巨大な蟻が、大量にあふれてきた。バイクは蟻の大群と衝突し、ひき殺しながら進むが、仕舞いには転倒してしまう。転倒したバイクと、その乗り手はたちまち蟻たちに襲われ、。。。

 

数分の後には、ならず者たちは皆まちがいなく蟻に喰われてしまうだろう。ランドフォークはゆっくりと仲間たちの元へ戻った。


 その後、PC達は最初の3人のならず者の亡骸を荒野に埋葬し、彼らの乗っていたバイクは戦利品としてテオグランデに持ち帰った。(もう一度装甲バンで現場まで往復して、バイクは3台とも回収した。)バイクはおそらくダイヤモンドシティーで35000クレジットくらいで売却できるので、ワインよりもはるかに大きな利益となり、キャラウェイはランドフォークとケビンにボーナスをはずんだ。




トップ   編集 凍結 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2017-07-21 (金) 19:13:04 (1802d)